日本一高いビル「あべのハルカス」に本店がある近鉄百貨店

あべのハルカス近鉄本店について

あべのハルカス近鉄本店は2014年のグランドオープンで売場面積＆ビルの高さ日本一を誇る百貨店になりました。
低層階のウィング館と高層階のタワー館で構成されており、ウィング館の屋上には「ハルカスファーム」という貸農園があります。農園専任スタッフが常駐しており、基本的な農具が無料で貸りれるため、初心者でも気軽に始めることができます。また、1階部分には近畿日本鉄道（近鉄）大阪阿部野橋駅があり、ここから奈良県吉野方面や大阪府河内長野方面への電車が出ています。2016年に運行開始した観光列車「青の交響曲（シンフォニー）」は大阪阿部野橋駅・吉野間を一日２往復しています。
タワー館は高さ300mあり、地下から14階までが百貨店、中層階にオフィス、上層階に大阪マリオット都ホテルが入り、最上階を含む3フロアは「ハルカス300」という展望台になっています。展望台へは専用エレベーターでアクセス。入場料は18歳以上1500円、18歳以下は年齢によって料金が設定されており、1dayチケットやダイニングバーのコース料理が付いたペアプランなどもあります。
あべのハルカス近鉄本店は2014年（平成26年）に全面開業しましたが、建替え前の近鉄百貨店阿倍野本店には別館がありました。建替え工事中は売場面積が縮小されるため、別館があった跡地に2000年（平成12年）あべのHoop（フープ）を開業。2008年（平成20年）あべのHoopの南側にあべのand（アンド）を開業。Hoop、andは百貨店になじみの少ない若年層も訪れやすいショップ構成になっており、界隈に百貨店だけでなくファッションビルも置くことで、幅広い年齢層をカバーしました。

あべのハルカス近鉄本店以外の店舗

大阪府内には本店と上本町店の2店舗があり、奈良県内に4店舗、和歌山県、滋賀県、三重県、愛知県にそれぞれ1店舗、全10店舗があります。
近鉄百貨店の歴史とともに、近畿日本鉄道が誕生する前に振り返ってみましょう。1926年（大正15年）上本町 － 奈良間を運行する大阪電気軌道が上本町に大軌ビルを建て、ビルには直営食堂と三笠百貨店（テナント）が入りました。1936年（昭和11年）大軌百貨店へリニューアルし、翌年には大阪電気軌道の経営下にあった大阪鉄道も阿倍野橋に「大鉄百貨店」を開館。その後２つの鉄道会社は近畿日本鉄道になり、阿倍野にある大鉄百貨店は近鉄あべのハルカス本店に、上本町にある大軌百貨店は近鉄上本町店にとして今も続いています。
また、近畿日本鉄道が大阪近鉄バッファローズのオーナー時代（1949年～2004年）には、近鉄百貨店で優勝記念セールやご声援感謝セールが行われていました。

近鉄上本町店がある大阪市天王寺区について

近鉄上本町店がある大阪市天王寺区は歴史的に非常に面白い地域で、茶臼山古墳、聖徳太子の四天王寺、真田幸村・大阪冬の陣とつながりのある真田山･･街を歩けば寺社仏閣や石碑があちこちにあります。また、大阪の夏の訪れを告げる愛染まつりも、ここ天王寺区にある愛染堂勝鬘院から始まり、天神祭（大阪天満宮）住吉祭（住吉大社）へと続きます。
天王寺、難波、心斎橋へアクセスしやすく、JR、地下鉄、市バスでも移動しやすい天王寺区。近年新築マンションも多く建設され、天王寺区の人気は高まっています。